ニュース

丸紅ベンチャーズ、低コストと⾼信頼性を実現できるフラッシュメモリの IP コアを開発するフローディアに出資

プレスリリース

丸紅ベンチャーズ株式会社(以下、「丸紅ベンチャーズ」)は、低コストと⾼信頼性を実現できるフラッシュメモリの IP コアを開発する株式会社フローディア(本社︓東京都⼩平市、代表取締役︓奥⼭幸祐)に出資しました。フローディアは、ルネサスエレクトロニクス出⾝の技術者が、2011 年に設⽴したスタートアップ企業です。マイコンやパワー半導体、各種センサーなどに集積するフラッシュメモリの製造に必要な⼯程や回路データを、知的財産(IP)として LSI メーカーや半導体製造企業(ファウンドリ)にライセンス提供する事業を展開しています。

フローディアが開発するフラッシュメモリは、同じ⽤途に向けた既存のフラッシュメモリに⽐べて、少ない製造⼯程でチップに集積できるため製造コストを⼤幅に抑えられ、かつ、より⾼い温度範囲での動作を保証することから⾃動⾞など動作環境の厳しい⽤途でも使えるという特徴を備えます。また、データの消去と書き込みに必要な電⼒が競合他社のフラッシュメモリに⽐べて 100 万分の 1 と極めて低いことから消費電⼒を抑えられます。こうした特徴から、すでに東芝が⾞載向けを含むマイコンに採⽤しているほか、台湾のファウンドリが製造するスマートホン向けのマイコンへの採⽤実績などがあります。このほかフローディアは、⾃社のフラッシュメモリの特徴を⽣かし、脳のニューロンによる情報処理を模した、いわゆる「neuromorphic computing」に向けた専⽤回路の開発にも着⼿しています。この回路が実現すると、AI の演算で多⽤する⾏列計算を⾼速かつ超低消費電⼒で実⾏できるようになるため、例えば電池動作のエッジコンピューティング環境においても AI による⾼度な推論が可能になります。

丸紅ベンチャーズは、丸紅株式会社のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)として、2019 年 6 ⽉の設⽴以来、既存の枠組みを超えるイノベーションの促進と新事業創出を⽬的として、シードステージからアーリーステージのスタートアップ企業を中⼼に国内外で投資活動を⾏なっています。今回の出資を機に、事業パートナーの紹介などを通じてフローディアの事業拡⼤をサポートして⾏く予定です。

株式会社フローディアについて
本社︓東京都⼩平市
代表取締役︓奥⼭幸祐
株主︓株式会社 INCJ、帝⼈株式会社、みやこキャピタル株式会社ほか

PDF版はこちら