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丸紅ベンチャーズ、軌道上の⼈⼯衛星への燃料補給サービスに向け「宇宙のガソリンスタンド」を開発する⽶Orbit Fabに出資

プレスリリース

丸紅ベンチャーズ株式会社(以下、「丸紅ベンチャーズ」)は、軌道上の⼈⼯衛星への燃料補給サービスに向け「宇宙のガソリンスタンド」を開発する⽶ Orbit Fab(本社︓カリフォルニア、Co-Founder & CEO︓Daniel Faber)に、航空宇宙⼤⼿の Northrop Grumman、Lockheed Martin Ventures などと共に出資しました。

2018 年に設⽴された Orbit Fab は、宇宙空間の軌道上にある⼈⼯衛星に容易に燃料を補給できるインフラを構築しています。同社の採⽤したアーキテクチャは、LEO(地球低軌道)と、GEO(対地静⽌軌道)、そしてシスルナ空間(地球と⽉の間)に、補給⽤の燃料を積んだタンカーと、⼈⼯衛星に燃料を届ける燃料シャトルを配置するシンプルな構成です。衛星運⽤者は、軌道上で燃料にアクセスできるようになることで、資本コストの先送りができる上、資産の利⽤率と寿命の向上や、新しい柔軟なビジネスモデルの構築が可能になります。Orbit Fabは、この燃料補給インフラが宇宙経済の繁栄を⽀えるものになると期待しています。

Orbit Fab の最初の製品は 「 Rapidly Attachable Fluid Transfer Interface 」(RAFTI)と呼ぶ、既存の衛星の燃料充填バルブを代替できる燃料補給ポートです。RAFTIは、2021年 6 ⽉に打ち上げた世界初の軌道上燃料ステーションである「Tenzing」に搭載されており、その実績は実証済みです。これに先⽴ち 2019 年にOrbit Fab は⺠間企業として初めて ISS(国際宇宙ステーション)に⽔を補給し、同社の供給システムと貯蔵タンクをわずか 6 カ⽉で NASAのクルー定格システム(⼈間に対する安全性)の基準に適合させることができました。

丸紅ベンチャーズは、今回の出資を通じて、Orbit Fab の事業拡⼤を⽀援していきます。

Orbit Fab について
本社︓⽶国カリフォルニア州
Co-Founder & CEO: Daniel Faber
Co-Founder & CDO: Jeremy Schiel
株主:Northrop Grumman、Lockheed Martin、Bolt、SpaceFund、Asymmetry Ventures、Munich Re Ventures、Techstars ほか

宇宙空間での燃料補給を可能人する燃料ポート「RAFTI」の外観

Orbit Fab は、通信や地球観測などの既存の宇宙ビジネスと、宇宙旅⾏、製造、鉱業などの宇宙における新産業の両⽅を⽀える、宇宙経済の活性化をビジョンとするスタートアップ企業です。その第⼀歩は、地球軌道上の⾄る所で⼈⼯衛星の燃料を利⽤できるようにすることで、新規および既存の宇宙資産の運⽤可能性を拡⼤し、⼈⼯衛星の保有者にこれまでにない柔軟なビジネスモデルを提供することです。⼈⼯衛星の未来は、もはや打ち上げ時に搭載した燃料に限定されるものではありません。必要な燃料やその他の材料を、必要なときに必要な場所で⼊⼿できるようにすることで、これまで考えられなかったビジネスモデルを可能にすることにかかっています。

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